おだやか星田夏祭


 天井には特製の天の川。キラキラと色も形もとりどりの星が下がり、あれが銀河星雲、これがM-81星雲(ウルトラマンの故郷?)とスタッフが勝手に名付けた星の固まりがあちこちにぶら下がっています。色紙で型取り、ハサミで切り抜き、その型を糸で繋いだりと悪戦苦闘。入居者の方々のお蔭でとても綺麗な宇宙が出来上がりました。
 
 例年ですと盆踊り、スイカ割りとなりますが、流石にこの寄る年波(入居者及びスタッフ)に昨年はスイカも割れず、盆踊りもヒイーヒイーで倒れ込み、体力がもたんという訳で、今年はがらっと趣向を変えて屋台風にしてみました。おでん、カレー、かき氷、タコせんべい、リサイクルショップなどのお店を揃えてみました。
 
 さあ、おだやか星田夏祭りの始まりです。まずは舞の方々の踊りです。いつも素敵にまた面白おかしく日踊を踊って頂いて、私達を楽しませて下さいます。浴衣姿も凛々しく、綺麗どころが揃うと一瞬で夏祭りモード満点。河内節や炭坑節がながれると、ついつい踊りたがりの入居者やスタッフ、初舞の方々を押しのけて、盆踊りに参加しました(^_^;)。リーダーの方から「いつも踊らせて頂いてとても嬉しいです」という心厚い言葉にスタッフもウルウル。忙しい中、無理をお願いして来て頂き、本当にありがとうございました。
 
 続いて屋台がオープン。まず皆飛んでいったのがリサイクルショップでした。売り子を、入居者の方々のお話を聞いて下さる心やさしい生活相談員の方にお願いしました。「あらこれ似合うよ、さすがMさん!お目が高い、見立て上手やねえ!」と船場の商売人顔負けのセールスで、あれよあれよとみなさんお買い上げです。隣でタコせんべいを売っているのは別のグループホームの入所の方々で、まだ40代のお二人です。「遊びに来てもよろしいですか」の問いに「是非お越し下さい。できたら何かお手伝いして頂けますか」と伺うと、喜んで!との返答でした。かき氷売り場ではスタッフのお孫さんとお友達に売り子をしてもらいました。可愛い女の子4人組で、そこだけ若さがキラキラと眩しく輝いていました。
 
 突然、参加表明の「おだやか村野」の方々も来られ、第2部の始まりです。まずはシンデレラの寸劇です。当日の朝30分だけという練習にも関わらず、よくもあれだけのセリフがでたものじゃ~!!!と、殆どアドリブというかプロテクターまで付けたのに皆上がってしまいプロテクターの声も聞こえない、汗、汗、汗…。 シンデレラが化粧をするシーンでは、顔におもいっきりシッカロールを塗ったものだからシンデレラがむせる、むせる! それを見ている観客は大笑い。王子様役のK様は、進行スタッフの勘違いで早めに登場してしまい、「まだ早いヨ~」と他の役の人に言われ、「あら?そう」とすまし顔。又、それが大爆笑と、テンヤワンヤの寸劇でありました。
 
 歌体操、大合唱となんとか無事に(?)時間内に治まり、やれやれ。5時頃には片付けも落ち着きました。とある入居者2名に「シンデレラ面白かった?」と聞きますと、1人の方は「面白かった。涙出たわ~」。もう1人の方は「私、見てないゎ~、見たかったわ~」と。ええっ(^_^;)と、スタッフがズッコケル場面もありました。でもその方の手にはしっかりとリサイクルショップで購入した品物が! 「あらどこで買ったの~?」「どっかの夏祭りに行って買ってきた」と嬉しそうに品物を見せて下さいました。良かった良かった。楽しかったことが少しでも記憶に残ればとほっと胸をなで下ろした次第です。
 
 疲れたあ〜!! けど、よかったあ!!さあ来月の行事は何でしょう。
また頑張りますネ!!(^○^)


「どれでも100円やて。どれにしようか迷うわ」。


「こんなんどやろ?」「こっちもええんとちゃう?」


「わぁー、見てみて、2つも取れたわ」。


「ほらほら、わたしのも見て、大漁やで!」。


「ちょっと休憩中ですねん。みんなほんまに元気やわ」。


シッカロールでお化粧中(?)のシンデレラ。